自慢の母を紹介します。
42年前にオレを産んでくれた母。
超難産で、出産直後は母子共に危険な状況だったらしい。
命懸けで産んでくれて、ありがとう。
股関節脱臼で生まれてきたオレを、歩けるようになるまで背負ってくれた母。今、こうして不自由なく過ごせるのもあなたのお陰です。
単身赴任で先にロサンゼルスで暮らしていた父親の下へ、妹とオレを連れて渡米。
言葉の通じない異国の地で、不安な表情も見せずにいつも笑顔だった母。
車が無いと生活が困難なロスで、子供たちのために運転免許まで取り、縦横無尽に送り迎えしてくれた。
次女を身篭り、アメリカで出産まで経験した母。
言葉だけでなく、分からない事だらけだった筈なのに、いつも子供のことを第一に考え、何事にも果敢にチャレンジした母。
あなたから「勇気」を教わりました。
子供の頃から好きなことばっかりやってきた自由人のオレを心配しつつも、いつも理解し、後押ししてくれた母。
帰国後も、3人の子供達の世話に明け暮れた毎日だったに違いない。
それでも、身の回りにいる犬やネコに鳥たちにまでも愛情をたっぷり注いだ母。
あなたから「優しさ」を学びました。
10年ほど前に心臓を患い、大手術を乗り越えた母。
手術室に向かう前、爆発しそうな不安を抑え「頑張る!」と言った一言が忘れられません。
その後も入退院を繰り返しながらも「うん!頑張る!!」と言い続け、数々の困難に立ち向かっていった母。
あなたから「強さ」を学びました。
離れて暮らすオレが「じゃ、名古屋へ帰るよ」と言うと、酸素マスクの下から「気をつけてね」と言った母。
あなたから、どんな状況でも忘れない「気遣い」を学びました。
家族のみならず、友人、知人、動物や物・・・すべてを大切にした母。
世界中の誰よりもオレを愛し、ずっと一番のファンでいてくれた母。
そんな母が、先月9月7日の未明に旅立ちました。
70年間の大半を「母親」として走り続けてきた母。
オレは、あなたの息子として生まれてきて幸せです。
昨日、四十九日法要を終え東京から戻ってきた今・・・
彼女が力いっぱいに生きてきた足跡を残したく、日記に記しました。
自慢話を読んでくれて、ありがとう。
家族を・・・絆を・・・大切に。
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